ガラスに密閉された箱の中に直径の異なる三本の金属棒が入っている。これを互いにずらせうまく嵌め込む判じ物のような遊びがある。この判じ物を一定の方法に従って組織的に試みることができるがこの方法ではずいぶんと時間がかかる。これとは別のやり方がある。三本の棒が一つに重なり合うまで当てずっぽうに箱をゆするというやり方である。それは偶然であろうか?偶然のように見えるかもしれないが私はそうは思わない。なぜならこの方法の背後には一つの考え方が秘められている。すなわちそれは撹拌運動のみが熟考熟慮では達成されないものを惹き起こす力をもっているという考え方である。


抽象を魂でつかむメソッド 
シェーンベルク「和声学」










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コメント: 1
  • #1

    月代 (日曜日, 13 9月 2015 21:13)

    そう考えると 卦もある種の法則が成り立つ気がします